ラノベ「リア充になれない俺は革命家の同志になりました」感想 レビュー

スクールカースト、壊してみませんか?

カースト最下層(ぼっち)の少年と、それを粉砕しようと企てる少女による、ネガティブだけど、どこか明るい物語。

基本情報

作品タイトルリア充になれない俺は革命家の同志になりました
著者仙波ユウスケ
イラスト有坂あこ
ジャンル青春、学園
レーベル講談社ラノベ文庫

ストーリー

ヤンキー教師に図書部入部を命じられた主人公。

そこに待ち受けていたのは、成績優秀(入試成績1位の学費免除特待生)、スポーツ万能(見ただけで技を盗める)、ピアノ演奏可(特段練習せずとも)というハイスペックであるも、図書部廃部を阻止するためにハンスト(ご飯を食べない)する変人少女だった。

彼女はスクールカーストが搾取する構造を作っているとして粉砕しようとしている。

しかし、彼女の幼馴染である少女(カースト上位者)に邪魔され、思うように行動できない。

それでも祈願を達成しようと頑張る。

読みやすさ ★★★☆☆

スクールカーストが色濃く出る世界。

そんな世界観を前面にだしており、どこか行き過ぎかもしれないけど、ないこともない。

主人公はカースト下層(ぼっち)であることを強調し、また他キャラもどの位置にいるのかをわかりやすく描かれている。

ただ、ヒロインのスクールカーストを粉砕するのゴールがなんなのか、また具体的になにをするのかがみえない。

日常を描いた物語に近いものを感じた。

「僕は友達が少ない」

「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」

これらの作品を思い出す。

ヒロインのキャラが濃く、現実に反逆しているのも共通点といえる。

面白さ ★★★★☆

ヒロインの行動が破天荒、それに振り回される主人公。

「涼宮ハルヒの憂鬱」のハルヒ程ではないが奇天烈な行動をする。

ここまで来たら、もっと大胆なことしても良さそうだが、SF要素はまったくなく現実であり得る範囲に留まっている。

ヒロイン自身、貧乏ゆえに学費免除の特待生を廃止されたくはない。

また、ルールを守るところがある。

そんなことから問題行動は起こせないでいる。

そのことで制限がかかってしまっているように感じられた。

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